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【コラム】民間施設のイルミネーション予算はどう考えるか

前回のコラムでは、イルミネーションの予算がどのように決まっていくのかを整理しました。
まだ読まれていない方は、先にこちらをご覧いただくと、今回の内容もつながりやすいと思います。
そのうえで今回は、民間施設のイルミネーションにしぼって、
予算の違いが実際にどこで出やすいのかを見ていきます。
民間施設のイルミネーションは、予算の大小だけで決まるものではなく、施工条件と見せ場のつくり方で内容がかなり変わります。
50万円前後でも成立しやすい計画はありますし、300万円以上でも広げ方を誤ると印象が薄くなることがあります。
やまとイルミネーションは、企画・施工・商品販売のそれぞれに関わっているため、
小さな案件から施工を伴う案件まで、予算の組み立て方の違いを見やすい立場でもあります。
このコラムでは、そうした現場の中で感じる「予算の差はどこで出るのか」を、実務の目線で整理してみます。
■イルミネーションの予算は何で変わるのか
予算差が出る理由は、イルミネーション部材の量だけではありません。
実際には、設置場所、電源の取り方、固定方法、施工日数、撤去条件でかなり変わります。
ここでいう予算とは、商品代だけでなく、設置して運用し、最後に外すところまで含めた総額のことです。
同じ100万円前後でも、屋内ロビーの一角と、屋外広場の複数箇所では話が変わります。
屋内は天候の影響を受けにくく、固定もしやすいぶん、演出そのものに予算を回しやすい傾向があります。
反対に屋外は、配線保護や転倒防止、雨対策まで必要になり、見えない部分の費用が増えやすいです。
イルミネーションの品質は、明るさや見た目だけでは判断しにくいものです。
設置後に不具合が出にくいか、補修や交換がしやすいかまで含めて見ておくと、後の運用が楽になります。
■50万円前後では何が現実的か
50万円前後で組みやすいのは、入口まわり、ロビーの一角、既存植栽の一部など、視線が集まる場所に絞る計画です。
広い範囲を薄く光らせるより、一点にまとめたほうが写真にも残りやすく、印象も安定します。
実務では、この価格帯で一番もったいないのが「少しずつ広げる」ことです。
樹木にも付けたい、壁面も触りたい、通路も光らせたい、となると、商品より先に配線と施工の手間が膨らみます。
結果として、光の量は増えたのに主役が見えなくなることがあります。
50万円前後なら、
「ホテルの棚まわりにボール系を集める」「飲食店の入口にストリングスを集中させる」
といった組み方のほうがまとまりやすいです。
弊社としてもスタンダード系やモチーフ系のように施工しやすい商品は、小規模案件で扱いやすいと感じます。

■100万〜300万円前後では何が変わるのか
このあたりの予算になると、見せ場を一か所つくるだけでなく、その前後まで含めて空間をつなげやすくなります。
たとえば、入口の植栽を光らせ、その先にフォトスポットをつくる。
あるいは、ロビーの装飾からラウンジ前まで色味をそろえる。そうした組み方がしやすくなってきます。

商業施設は演出の自由度が高い一方で、営業中の安全確保や導線への配慮が欠かせません。
イベント会場は短期間で見栄えを出しやすい反面、設置と撤去の時間が限られるため、施工のしやすさがより重要になります。
短期イベントであれば、設置しやすく撤去しやすい内容のほうが扱いやすく、長期設置であれば、耐候性や補修のしやすさまで見ておいたほうが安心です。
この価格帯からは、夜の見え方だけでなく、昼間の見え方も効いてきます。
夜はきれいでも、昼に配線や固定金物が目立つと、空間全体の印象は意外と下がります。
そのため、担当者同士で内容を詰めるときも、夜の演出だけでなく、昼にどう見えるかまで共有できると話が進めやすくなります。
■500万〜1000万円前後では何を見ておくべきか
500万〜1000万円規模になると、装飾というより、小さな現場運営に近くなります。
複数箇所を連動させる場合は、商品選定だけでなく、電源系統、固定方法、点灯期間中のメンテナンス、部材交換のしやすさまで見ておく必要があります。
やまとイルミネーションでも、この規模帯の施工案件に関わることがあり、企画段階から施工条件を見ながら内容を整理する場面があります。
例えば、メインモチーフは決まっていても、搬入経路が狭い、固定したい場所に下地がない、既存電源が思ったより遠い、といったことで段取りは普通に変わります。
広場中央のモチーフは決まっていても、近くに使える電源がなければ、想定より配線距離が伸びて工程が増えることがあります。
見た目には同じ内容でも、脚立で対応できる高さなのか、高所作業車が必要なのかで、設置の組み方はかなり変わります。

この価格帯で起きやすいのは、見た目の話が先に進みすぎて、設置日数や撤去日数の確認が後ろに回ることです。
高所作業や電気工事士の手配が入ると、同じデザインでも工程の組み方で難しさがかなり変わります。
イルミネーション施工会社を検討するときは、見た目の提案だけでなく、設置や撤去をどう進めるかまで話せるかどうかも、判断材料のひとつになります。
■予算別で考えるとき、何から決めるとぶれにくいか
予算別で考える場合でも、先に決めるべきなのは金額表ではなく、主役にしたい場所です。
入口で止まってほしいのか、館内を回遊してほしいのか、写真を撮る場所をつくりたいのか。
この違いで、同じ予算でも最適な配分は変わります。
「予算がまだ固まっていない段階でも、イルミネーションの計画は考えられるのか」と聞かれることがあります。
実際には、内容が決まりきる前のほうが、方向を整理しやすいこともあります。
また、商品販売だけで進められるかどうかは、設置場所の条件によって変わります。
屋内や足元まわりなど、比較的シンプルな場所であれば組み立てやすい一方、
屋外や高所が関わる場合は、商品だけ先に決めても後から調整が増えやすくなります。
見積の違いは、光の量や派手さだけでは決まりません。
どこに設置するのか、どれくらいの範囲を飾るのか、工事がしやすい場所かどうかでも
金額は変わってきます。
予算別の事例を見るときも、金額だけを比べるより、「どんな条件の案件だったのか」を見るほうが参考になります。
そうすると、自分たちの場合はどのくらいの内容になりそうか、イメージしやすくなります。
■まとめ
イルミネーションは、見た目の印象だけでなく、設置場所や施工条件、運用のしやすさまで含めて考えることで、ぐっと現実的になります。
予算別の事例を見るときも、金額だけでなく、その内容がどんな条件で成り立っているのかまで見えてくると、判断しやすくなります。
やまとイルミネーションでも、商品販売から施工を含む案件まで、条件の違いによる組み立て方の差を日々見ています。
イルミネーションをこれから考えたい方も、まだ内容が固まりきっていない方も、
気になることがあればお気軽にご相談くださいね。



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