今回は、少し嗜好を変えて、こんなタイトルの文章を書いてみます。

イルミネーションって、なぜか目を奪われてしまいますよね。

思わず足を止めて、写真を撮りたくなってしまいます。

あのキラキラした光って、どうしてあんなに人を惹きつけるんでしょう?

ただの電飾のはずなのに、、、って思う方もいるかもしれませんが、実はけっこう奥が深いんです。

今回は、イルミネーションがなぜ人の心を惹きつけるのか

「心理学」と「照明の工夫」という2つの視点からゆるっと解説していきます。

明るい場所に安心するのは本能?

明るい場所に自然と引き寄せられるような感覚ってお分かりになるでしょうか。

それには理由があって、実はこの「明るさに安心する」気持ちは、人間の本能的な反応だと言われています。

昔の人たちは、夜になると火を焚いて、その明かりのそばで暮らしていました。

暗闇には動物や敵が潜んでいるかもしれないという危険があったため、

「光=安全」「暗闇=危険」という感覚が、長い年月をかけて私たちの中に根づいていったのです。

この感覚は、現代の私たちにもそのまま残っています。

たとえば、真っ暗な道よりも、街灯がある道を選んで歩きたくなったり、薄暗い場所よりも明るいお店に入りたくなったり。

そんな行動も、無意識のうちに“安全そう”と感じているからなんです。

イルミネーションも、この心理をうまく活用しています。

夜の街や公園、商店街、建物や施設の広場などに明るい光が灯っていると、「ここは開かれた、安心できる場所だな」と感じて、自然と人が集まりやすくなります。

特に、適度な明るさと空間の広がりが感じられる照明は、閉塞感を和らげてくれるので、人にとって“居心地がいい”と感じやすいのです。

色がもつ力ってすごい

光の“色”もとても大事です。

青っぽい色 → 静かで落ち着いた雰囲気。ちょっと幻想的な感じ。

赤っぽい色→ 元気!情熱的!

白やゴールド系 → 高級感、清潔感。華やかな印象。

緑系 → 自然っぽい。落ち着く。安らぎ、リラックス。

こんなふうに、色によって人が感じる印象は全然違います。

そのあたりを考慮しながら、場所に合わせた雰囲気づくりをしています。

たとえば、商業施設の入り口は、ほんのりあたたかいゴールド系の光が灯っています。イルミネーションに限らずです。 

実はこれ、「なんとなく入りやすい」と感じてもらうために、わざとそういう照明にしているんです。

暖色系の光、特にゴールドや電球色は、人の心を落ち着かせたり、安心感を与えたりする効果があると言われています。

家庭のリビングやカフェなど、くつろぎたい空間によく使われている色味です。

逆に、白くて強い光は「明るすぎる」「事務的」「冷たい」印象を持たれることもあります。

さらに、プラスの演出として、外とのコントラストがしっかりつくように、建物の中までやわらかい光で照らしておくと、

「中の様子がうっすら見える」→「怖くない・不安じゃない」→「入りやすい」という心理的効果にもつながります。

こういった照明の演出は、ただ“おしゃれに見せたい”というだけではなく、「お客さんにどう感じてほしいか」を逆算して設計されているんです。

光と影のバランスがカギ

「明るいところ」や「明暗の差がはっきりしている場所」に自然と引き寄せられる性質が人の目にはあるそうです。

これは心理的にも視覚的にもごく自然な反応で、「あそこ、なんかあるぞ」と無意識に注意が向くようになっています。

たとえば、夜の広場で真っ暗な中にぽつんと一灯だけスポットライトが灯っていたり、並木道に沿って左右交互にライトが等間隔で配置されていたり。そんなシチュエーションを思い浮かべると、その光っている方向に歩いてみたくなることは分かると思います。

イルミネーションの設計では、こういった“視線の誘導”をうまく使っています。

たとえば、木の幹だけを縦に細く照らすことで視線が上に向かうようにしたり、足元から徐々に広がるような光のラインを設置して「光の道」を演出したりすることもあります。

これらはすべて、人の動線を自然に誘導するための仕掛けなんです。

そして、先ほどものべましたが、人は“動く光”に対してとても敏感です。

点滅するライトや、ゆっくり色が変化していくイルミネーション、あるいは滝のように下へ流れるようなLED演出などを見ると、「おっ?」と反応してしまいます。

たとえば、商業施設の壁面でLEDが下から上へ流れるように光っていたら、それだけで「なにかイベントでもやってるのかな?」と思って、近づいて確認したくなりますよね。

光が静止しているよりも、「今、なにかが動いている」という印象を与えられることで、人の興味を引きつける力は格段に上がります。

写真に撮りたくなる=拡散される

今の時代、「映え」がとても大切です。

きれいなイルミネーションを見ると、「SNSに載せて誰かに見せたい!」って思いますよね?

人は、「感動したこと」「非日常を感じたこと」に出会うと、それを“誰かに伝えたくなる”という性質を持っています。

これは「共有欲求」と呼ばれるもので、心理学的には“自己表現”や“共感を得たい”という気持ちの表れとされています。

イルミネーションもまさにそれで、強く記憶に残りやすく、自然と写真に収めて、SNSで発信したくなります。

冬の間しかやっていないことや、こないだまでただの夜だったのに、急に華やかな景色になったことも、その効果を促進しているように感じます。

今の時代は、InstagramやX(旧Twitter)、TikTokなど、SNS発信の場が日常に溶け込んでいます。そうなると、きれいなイルミネーションは「写真や動画を撮りたい」「誰かに見せたい」「リアクションがほしい」といった行動につながりやすくなります。

結果として、それがどんどん拡散されて、「行ってみたい」「自分も見てみたい」と思う人が増え、さらなる集客につながるという流れが生まれるわけです。

光には”人を動かす力”がある

こうして見ていくと、イルミネーションってただの飾りではなく、人の気持ちを動かす“仕掛け”なんだとわかります。

・安心できる明るさ
・感情をくすぐる色使い
・目を引く動きや配置
・記憶に残る体験

これらをうまく組み合わせることで、「気になる」「つい立ち止まっちゃう」空間ができあがります。

我々イルミネーションを企画する側も、ただ派手に光らせるだけじゃなくて、

「どうやったら人が足を止めてくれるかな?」「どんな光だったら写真を撮りたくなるかな?」

って、実はいろいろ考えています。

というわけで、イルミネーションには人を集める“心理的な理由”がちゃんとあるというお話でした。

もし、これからイベントや商業施設でイルミネーションを検討している方がいれば、

「きれいさ」だけじゃなく、「人の心を動かす仕掛け」を意識してみると、

もっと効果的になるかもしれませんね!

弊社も、人を集め感動させる、そんなイルミネーション部材を多数取り扱っています。

ちょっとしたことでも構いませんので、お気軽にお問い合わせください!

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