今回のコラムは、これまでより少し実務寄りの書き方にしています。
特に、自治体でイルミネーションやにぎわい施策を担当している方、商業施設で販促や館全体の装飾計画を考えている方にご覧いただきたい内容です。

「今年はどんな演出が流行るのか」という話より、2026年の計画では、どんな見方で内容を整理すると進めやすいのか
そのあたりを、現場目線で整理してみたいと思います。


2026年のイルミ計画で変わってきそうな判断基準



2026年のイルミネーション計画では、新しく見えるかどうかだけでなく、

無理なく運用できるかどうかを、これまで以上に気にする場面が増えてきそうです。
これは何かひとつ大きな変化があったというより、

ここ数年続いてきた流れが、今年はさらにはっきり見えやすくなっている、という感覚に近いです。


背景には、予算の考え方、人手の余裕、設置後の管理負担、社内や庁内での説明のしやすさがあります。
特に2026年は、そのあたりを抜きにして「今年はどう見せるか」だけで計画を進めるのが、少し難しくなってきているように感じます。


こうした見方は、今年2月にドイツ・フランクフルトで開催された Christmasworld 2026 の公式なトレンド提案を見ても、重なる部分がありました。
弊社でも現地を視察していますが、主催者側が示していた方向性を見ると、派手さだけではなく、
長く使うことや、無理なく取り入れていく考え方も意識されていたように見えます。
現場の言葉に置き換えるなら、毎年すべてを大きく変えるというより、
今あるものも活かしながら、更新の仕方を工夫するという見方です。


そう考えると、2026年は新しさが要らない年というより、
新しさだけでは決めにくい年と見るほうが、実感には近いのではないかと思います。



2026年は「新しさがあるか」だけでは進めにくい


イルミネーションの計画は、見た目の話だけで完結するものではありません。
実際には、予算、施工期間、通常営業や他イベントとの兼ね合い、夜間作業の可否、電源の取り方、点灯期間中の管理、撤去後の保管まで、
かなり多くの条件を並行して見ていく必要があります。


商業施設であれば、売場変更や催事、館内導線、警備や清掃との兼ね合いがあります。
自治体であれば、庁内調整や安全面の確認、継続運用の考え方、予算説明のしやすさも入ってきます。
そうした前提を踏まえると、
単に「今年らしく見せたい」だけでは、計画がまとまりにくい場面が増えてくるのも自然です。



特に今年は、物価や人件費の感覚も含めて、発注側の判断が少し慎重になりやすい年だと思います。
イルミネーション単体の予算が前年並みでも、施設全体や事業全体で見れば、ほかに考えなければいけない費用は増えています。
そうなると、「去年と同じ予算でもっと新しく」という考え方より、
「限られた条件の中で、どこを変えると効果が出るか」という見方のほうが、今年はしっくりきやすいように思います。



2026年は「何を足すか」より「どう回せるか」を見たくなる


今年の計画で変わってきそうな判断基準として、まず大きいのはここだと思います。
内容の華やかさだけでなく、運用まで含めて成立するかどうかです。


ここでいう運用とは、単に点灯できるという意味ではありません。
設置しやすいか、電源計画が組みやすいか、固定方法に無理がないか、会期中に不具合が出たときに対応しやすいか、撤去後も扱いやすいか。
そうしたことまで含めた意味です。


人手に余裕がある現場なら、多少手間がかかっても成立することはあります。
ただ2026年は、施工側だけでなく、発注側も手間のかかる案を抱えにくい空気が強いように感じます。
そのため今年は、きれいに見えるかと同じくらい、現場で無理なく回るかが見られやすくなりそうです。


これは守りに入っているというより、設置してから困らないことまで含めて判断したい、ということだと思います。



2026年は「全面刷新」より「更新の仕方」が問われやすい


更新の考え方も、少し変わってきそうです。
以前であれば、前年と違って見せたいとなると、大きく入れ替える案のほうが分かりやすかったと思います。
ただ今年は、それだけでは進めにくい場面が増えそうです。


現場で計画を見ていると、全面刷新は分かりやすい一方で、
予算も大きくなりやすく、説明の負担も重くなりやすいです。
それに対して、更新の仕方を工夫する案は、費用のかけどころを整理しやすく、どこに意味があるのかも説明しやすい。
自治体であれば、保管資産や継続運用の考え方と相性がよく、
商業施設であれば、限られた予算の中で印象を変えたい場面に合いやすいです。


2026年は、全部変えるかどうかより、どう更新すると無理がないかを考える場面が増えてきそうです。


こちらは先日公開しました下記コラムでもう少し詳細に触れていますので

よろしければご覧ください。

【コラム】既存イルミを活かすか、全部替えるか



2026年は「写真映え」だけでは判断しにくい


写真映えは、もちろん今でも大切です。
ただ今年は、それだけでは少し決めにくい、という空気が強まっているように感じます。


正面から見た一枚は良い。
でも、昼間に見ると収まりが弱い。
導線に少しかかる。
点検しにくい。
故障時に対応しづらい。
こうしたことがあると、実際の運用では負担になりやすくなります。


商業施設では営業動線や売場との両立が必要ですし、自治体では安全性や管理体制との整合も外せません。
そのため今年は、SNS用の一枚だけが強い案より、
昼・夜の見え方、導線、安全性、保守性まで含めて破綻しない案のほうが、結果として選びやすくなるのではないかと思います。


写真映えが不要なのではなく、写真映えだけでは説明しきれない
2026年は、そういう年と見ることもできそうです。

運用のしやすさと写真映えを両立させたい





2026年は「大きな仕掛け」より「効かせどころ」が大事になりそう


体験性についても、少し見方が変わってきそうです。
見るだけで終わらない演出への関心は引き続きありますが、
今年は全面的に複雑な仕掛けを入れるというより、必要な場所だけ印象を強めたいという考え方のほうが現実的に見えます。


入口まわりだけ見せ場をつくる。
滞留しやすい場所だけ光の密度を上げる。
歩く方向で少し見え方を変える。
そのくらいの工夫でも、空間の印象は十分変わります。


全部を派手に変えることより、どこにどう効かせるかを整理した見せ方のほうが、今年はしっくりきやすい。
イルミネーション計画に置き換えると、全面的な大仕掛けより、ポイントを絞った体験性のほうが、2026年は予算面でも管理面でも考えやすい、ということだと思います。




2026年の計画は「何をやるか」の前に「どう進めるか」を見
ておきたい



ここまでの流れをまとめると、2026年のイルミ計画で変わってきそうな判断基準は、次のように言えそうです。
新しいかどうか。映えるかどうか。
その前に、無理なく進められるか、運用できるか、説明しやすいかを見ておきたい。
今年はその順番が、昨年までより少しはっきりしてきているように感じます。


イルミネーションは、秋が近づいてから一気に決めるものと思われがちですが、実際には春から夏の整理で動きやすさがかなり変わります。
対象範囲はどこか。
設置と撤去の時期はどうか。
施工条件に制約はあるか。
管理体制はどう考えるか。
このあたりが見えるだけでも、提案の方向性はかなり定めやすくなります。


やまとイルミネーションでは、こうした初期段階の整理から、
施工条件を踏まえた内容の組み立て、商業施設や自治体それぞれに合わせた進め方のご相談まで対応しています。
前年と同じに見せたくない。けれど全面刷新までは考えていない。
今年は更新したいが、施工や管理の負担は増やしたくない。
そんな段階でも大丈夫です。


2026年の計画をどこから整理するべきか迷ったら、どうぞお気軽にご相談ください。

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