柱イルミネーションは、球数の多さよりも、巻き方、固定方法、事前の寸法確認で仕上がりが大きく変わります。
柱にストリングスライトを取り付ける方法には、らせん状に巻く方法だけでなく、
縦方向にラインを伸ばす方法もあります。

店舗入口、商業施設、公共施設、駅前広場などでは、柱が装飾の起点になることがあります。
一見すると取り付けやすい場所に見えますが、
実際には巻きピッチ、インシュロックの処理、通行者との距離、複数本を並べたときの見え方まで確認しておきたい場所です。


■柱イルミネーションでは何を確認するのか


柱イルミネーションを考えるときは、最初に柱の形状、高さ、直径、素材を確認します。


丸柱はストリングスライトをらせん状に巻きやすく、光が全体に回りやすい特徴があります。
角柱は面がはっきりしているため、縦方向のラインを見せたり、角を活かした装飾に向いています。

ここでいう柱イルミネーションとは、柱そのものを光らせるというより、
建物や入口の縦方向のラインを見せるための装飾です。
柱は入口や通路まわりにあることが多く、限られた範囲でも印象を作りやすい場所です。


一方で、柱は人工物です。
樹木のように枝ぶりや幹の凹凸が自然に見え方をなじませてくれるわけではありません。
巻き間隔がずれたり、配線が正面に出たりすると、その違和感が意外と目立ちます。


特に大事なのは、柱の高さと直径をあらかじめ測っておくことです。
見た目で「だいたい同じくらい」と判断すると、
実際の施工時にライトの長さや巻きピッチが合わなくなることがあります。
図面や写真だけでは分からない部分もあるため、可能であれば現地で寸法を確認しておくと安心です。


■らせん状に巻く方法


柱の装飾方法で多いのは、ストリングスライトをらせん状に巻く方法です。
柱の下から上に向かって一定の間隔で巻いていくため、
縦方向の高さを出しやすく、店舗入口や施設のエントランスにも使いやすい装飾です。

らせん状に巻く場合は、柱の高さ、直径、巻きピッチをもとに、必要なストリングスライトの長さを考えます。
巻きピッチとは、ライトを何センチ間隔で上に進めながら巻くかという考え方です。

柱の高さが高く、直径も大きい場合、1周に必要な長さが増えます。
そこに細かいピッチで巻いていくと、必要なストリングスライトの長さは想像以上に長くなります。
反対に、ピッチを広めにすれば使用する長さは抑えられますが、光の密度は下がります。

同じ柱でも、10cmピッチで巻くのか、20cmピッチで巻くのかで見え方は変わります。
細かく巻けば光の密度が出ますが、商品数量や施工時間は増えます。
広めに巻けば落ち着いた印象になりますが、柱全体をしっかり光らせたい場合は物足りなく見えることもあります。

注意したいのは、後半になってからピッチを変えないことです。
最初は細かく巻いていたのに、途中でストリングスライトが足りなくなりそうになって、
上の方だけ急に間隔を広げると、仕上がりに違和感が出ます。
現場で「このままだと足りないかも」と気づく瞬間は、なかなか心臓に悪いものです。

十分に余裕を持って部材を手配できる場合は問題になりにくいですが、
使用できるストリングスライトの本数が決まっている場合は、事前に計算しておく必要があります。
柱の高さ、直径、予定するピッチを確認しておけば、必要な長さをある程度見込むことができます。



■縦方向に伸ばす方法


柱イルミネーションでは、らせん状に巻くだけでなく、ストリングスライトを縦方向に伸ばして見せる方法もあります。
柱の上から下、または下から上へまっすぐライトを沿わせることで、建物の高さや入口のラインを強調しやすくなります。

縦方向に伸ばす方法は、らせん巻きよりもすっきり見えやすい装飾です。
柱の面や角に沿ってライトを固定すると、建物の輪郭が分かりやすくなります。
ホテル、商業施設、式場、店舗外観など、建築の雰囲気をあまり崩したくない場所にも合わせやすい方法です。

らせん巻きは柱全体に光を回す印象になりますが、縦ラインは柱の形を整えて見せる印象になります。
光の密度を出したい場合はらせん巻き、すっきりと高さを見せたい場合は縦方向の装飾が向いています。

ただし、縦方向の装飾は少しの曲がりが目立ちやすい方法です。
柱に沿ってまっすぐ取り付けたつもりでも、離れて見ると左右に振れて見えることがあります。
特に白い柱や明るい外壁では、ライトの線がはっきり見えるため、固定位置を確認しながら施工する必要があります。

らせん巻きの場合は、ライトが柱に回り込むため、摩擦によってある程度位置が安定しやすい面があります。
一方で、縦方向に伸ばす方法は、ライト自体が柱に巻き付いているわけではありません。
そのため、ストリングスライトだけをまっすぐ何本も並べようとすると、たるみや曲がりが出やすくなります。


縦ラインをきれいにそろえる場合は、ワイヤーやネットなどを下地として使う方法があります。
あらかじめ柱に沿ってワイヤーを張ったり、ネット状の部材にライトを固定したりすると、複数の縦ラインをそろえやすくなります。
特に何本もラインを作る場合は、ライト単体でまっすぐ見せるより、下地を使った方が施工後の見え方が安定します。

縦方向の装飾では、インシュロックの固定位置も見え方に影響します。
固定の間隔が広すぎると、ストリングスライトがたるんだり、風で揺れたりすることがあります。
反対に固定点が多すぎると、昼間にインシュロックが目立つ場合があります。

らせん巻きが「密度をそろえる装飾」だとすれば、縦方向は「線をそろえる装飾」と言えます。
線をそろえる装飾では、ライトの本数だけでなく、固定するための下地や施工後の見え方まで考えておく必要があります。




■複数の柱は同じ高さとは限らない


複数の柱にイルミネーションを設置する場合、すべての柱が同じ高さだと思い込まないことも大切です。

建物の外観では、柱が同じ高さに見えることがあります。
しかし、実際には地面に傾斜があったり、段差があったり、天井側の納まりが少し違ったりする場合があります。
手前の柱と奥の柱で、見た目以上に高さが違うこともあります。

特に駅前広場、商業施設の外構、公共施設の通路まわりなどでは、排水のために地面に勾配がついていることがあります。
ぱっと見では分かりにくいのですが、柱ごとに測ると数センチから十数センチ違うこともあります。

柱の高さが違うと、同じピッチで巻いた場合でも、必要なストリングスライトの長さが変わります。
縦方向に伸ばす方法でも、柱ごとに高さが違うと、縦ラインの終点がずれて見えることがあります。

そのため、複数本の柱を装飾する場合は、代表の1本だけを測って終わりにしない方が安全です。
少なくとも手前、中央、奥など、条件が違いそうな柱は確認しておくと、施工時のズレを減らしやすくなります。



■複数の柱は列として見え方をそろえる


複数の柱にイルミネーションを設置する場合は、1本ごとの仕上がりだけでなく、列として見たときのそろい方も確認します。

巻き始めや巻き終わりの高さ、らせんの角度、光の密度が柱ごとに大きく違うと、
通路全体で見たときにばらついて見えることがあります。
1本だけを近くで見れば問題なくても、少し離れて見るとズレが分かることもあります。

縦方向に伸ばす場合も、ラインの位置が柱ごとに違うと、全体で見たときに落ち着かない印象になります。
正面に1本ずつ見せるのか、角に沿わせるのか、通路側に見せるのかをそろえておくと、空間全体の見え方が安定します。

特に屋根付き通路やエントランスでは、柱の光が奥へ続くことで導線のように見えます。
柱が連続すると、装飾は単体ではなく、空間の奥行きやリズムを作る要素になります。

柱だけでなく、屋根や軒先のラインと組み合わせる場合もあります。
柱は縦方向のリズムを作り、屋根や軒先のライトは横方向の輪郭を作ります。
両方を組み合わせると、通路やエントランスの形が夜でも分かりやすくなります。




■インシュロックで固定するときの注意点


柱イルミネーションでは、ストリングスライトを柱に沿わせたあと、インシュロックで固定する方法がよく使われます。
柱全体にぐるっとインシュロックを回し、ライトがずれないように固定する方法です。



インシュロックで固定する場合は、柱の太さも確認しておく必要があります。
柱の直径が大きい場合、一般的な長さのインシュロックでは一周できないことがあります。
その場合は長いインシュロックを用意するか、複数本をつないで使用するか、別の固定方法を検討します。

ただし、固定できれば何でもよいわけではありません。
インシュロックの締め方が弱いと、設置期間中にライトがずれやすくなります。
反対に、強く締めすぎるとライトや配線に負担がかかったり、柱の表面に跡が残ったりする可能性があります。



特に人が近くを通る柱では、インシュロックの処理にも注意が必要です。
締めたあとに余った部分をニッパーで切りますが、切り方が甘いと、切断面が尖ったまま残ることがあります。


この尖った部分が外側に向いていると、手が触れたときに引っかかったり、服やバッグに当たったりすることがあります。
子どもが触れる高さや、ベンチの近く、通路沿いの柱では特に気をつけたい部分です。


インシュロックは小さな部材ですが、処理が甘いと安全面のリスクになります。
余った部分はできるだけ根元で切り、切断面が人の手に触れにくい向きになるように確認します。
見た目以上に、最後のひと手間が大事です。


夜の点灯時だけでなく、昼間にどう見えるかも確認しておきたいところです。
白い柱に黒いインシュロックや配線が出ると、消灯時の方が気になる場合もあります。




■最後に


柱イルミネーションは、柱にライトを巻くだけの装飾に見えますが、
実際には寸法確認、巻き方、固定方法、配線処理、安全面まで含めて考える必要があります。



特に複数の柱を装飾する場合は、1本ごとの仕上がりだけでなく、列として見たときのそろい方も大切です。

設置場所の写真や柱の本数、高さ、直径、電源位置などが分かると、装飾方法や必要な部材を検討しやすくなります。

店舗入口、商業施設、公共施設、駅前広場などで柱イルミネーションを検討されている場合は、お気軽にご相談ください。




CONTACT

お問合せ