2026年8月6日、東京ミッドタウンの「MIDTOWN SUMMER 2026」を視察したあと、そのまま東京タワーへ移動しました。

東京ミッドタウンでは、ひまわりやパラソル、ミストなど、日中でも成立する夏装飾を中心に見てきました。

詳しくは、以下「【夏装飾視察記録】東京ミッドタウン MIDTOWN SUMMER 2026」で紹介しています。
【夏装飾視察記録】東京ミッドタウン MIDTOWN SUMMER 2026 – やまと興業 商品部


東京タワーでの目的は、「天の川イルミネーション2026」です。

ただ、実際に現地へ行くと、イルミネーション本体だけでなく、
入口の装飾や固定方法、メインデッキ内のディスプレイなど、施工目線で気になるところがいろいろありました。



東京タワー「天の川イルミネーション2026」とは


「天の川イルミネーション」は、東京タワーのメインデッキで毎年夏に開催されているイルミネーションです。

2026年は6月12日から9月27日まで、メインデッキ1階の北面、皇居・丸の内方面で開催されています。

約30,000球のLEDを使用し、織姫と彦星の七夕伝説をテーマに、星空、天の川、流れ星を表現しています。

15分ごとに光の色が変わり、7色の「レインボーミルキーウェイ」へ変化する演出もあります。

点灯時間は9時から23時なので、今回のようにまだ外が明るい時間からでも見ることができます。

また、東京タワー公式サイトによると、このイルミネーションは100%自社の太陽光発電で運用されています。


公式HPはこちら。
天の川イルミネーション2026 | 東京タワー




ハイボールの誘惑に耐えながら、入口の骨組みを見る


東京タワーへ到着して最初に目に入ったのが、正面玄関前の「東京タワー“別格角ハイボールガーデン”」でした。


2026年は3月30日から10月12日まで開催されています。

この日は東京ミッドタウンからかなり歩き回っていて、とにかく暑い。

その状態で、目の前に冷えたハイボールの看板が出てきます。

正直、視察をやめてそのまま座りたいくらいの誘惑でしたが、視察を続けました。

そして、ハイボールではなく装飾を見ると、これがなかなか参考になります。

大小の提灯がまとまって吊られており、公式サイトでも「木目調の設え」と紹介されています。

ただ、近くから構造を見ると、提灯を支えているのは木造ではなく、足場を思わせる金属製のフレームでした。


イルミネーションや吊り装飾では、建物側にちょうどいい取付場所があるとは限りません。

「本当はここに吊りたいけれど、梁が10cm、20cmずれている」ということもあります。


今回面白かったのは、そうした位置の微調整にも対応できるようなつくりになっていたことです。

フレームの一部には、格子状のワイヤーメッシュ状の金属パネルが取り付けられていました。


フレームそのものにしか固定できなければ、吊れる位置は骨組みの位置に限定されます。


一方、こうしたメッシュを入れておけば、その格子の中から固定位置を選べます。



「あと少し右へ寄せたい」「ここだけ間隔を詰めたい」といった調整がしやすくなります。

装飾を吊るための構造物というと、どうしても柱や梁そのものに目が行きます。

その間をメッシュで埋めることで、装飾位置の自由度を上げる方法は、今後の提案でも使えそうだと感じました。




球体のライトは夏装飾にも使いやすそう




ハイボールガーデン周辺では、球体のバルブ球を連ねた装飾も使われていました。

当社で扱っているフィラメントボールにも近い形状です。
商品紹介 デコレーションライト|やまと興業 商品部


冬のイルミネーションではストリングライトを大量に使うことがありますが、
夏は冬ほど暗くなる時間が早くありません。

そのため、LEDの点だけで空間をつくるより、昼間でも形が見える商品を混ぜた方が使いやすい場合があります。

球体のライトであれば、昼間は丸い形そのものが装飾になり、暗くなれば発光体として見せられます。

数球増やすだけでも見た目のボリュームが出るため、
夏イルミネーションを比較的簡単に増量したいときにも使いやすそうです。

前回の東京ミッドタウンでも感じましたが、夏装飾では「暗くなってからどう見えるか」だけでなく、
「昼間に何が残るか」もかなり大事だと思います。

折りたためるランタンも夏装飾にぴったり





竹とキャンドルは、根元までしっかり埋めていた



メインデッキへ上がると、竹とキャンドルを組み合わせたディスプレイがありました。


高さの違う竹を立て、その周囲に大きな筒状の照明や小型のキャンドルを配置しています。

最初は竹の方に目が行きましたが、近づいて見ると、個人的には根元のつくり方の方が気になりました。

竹を立てて終わりではなく、その足元にもかなりの数の小型キャンドルや植栽を入れています。


背の高い装飾だけを置くと、目線を下げたときに根元が急に寂しく見えることがあります。

ここでは小さいものを足元へ細かく入れることで、上から下まで装飾が途切れて見えません。


大型モチーフを使ったイルミネーションでも同じで、主役の商品だけを置くより、
その足元に小型商品を点在させた方がまとまりやすいことがあります。

大きい商品を追加することばかり考えがちですが、小さい商品で隙間を埋める考え方も改めて参考になりました。



立入禁止まで装飾の中に入れていた


この竹のディスプレイでは、周囲への立入りを防ぐためにポールとロープが設置されていました。

ただし、よく現場で見る赤いカラーコーンや虎ロープではありません。

ポールやロープ部分に柄の入った布を巻き、周囲のディスプレイになじませています。

これはすぐ使えそうな考え方でした。


商業施設や公共施設の装飾では、安全上どうしても「ここから先には入らないでください」という区画が
必要になることがあります。


装飾をきれいにつくっても、その手前に赤コーンが並ぶと、そこだけ急に工事現場っぽく見えてしまいます。


もちろん安全性が最優先ですが、必要な機能を残したまま見せ方を整えることはできます。

装飾そのものだけでなく、こうした安全備品まで含めて空間を考えるという意味で参考になりました。




天の川イルミネーションは、光より固定方法を見ていた


そしてメインの「天の川イルミネーション」です。

メインデッキの天井付近へ、
アイスクルのようなつららタイプの垂れ下がるイルミネーションやストリングライトが大量に設置されています。

青を中心に色が変わったり、光が流れたりと、天の川をイメージした動きも入っていました。




一つひとつの商品をきれいに見せるというより、かなりの数量を使い、光の密度と動きで空間全体をつくるタイプの演出です。

約30,000球という数字を見ると、その見え方にも納得します。




ただ、しばらく見ていると、また気になってくるのは光より取付方法です。


天井を見ると、既存の梁や取付用の金具を利用しながらワイヤーを張り、そこへイルミネーションを固定していました。


イルミネーションを設置する現場では、「何を付けるか」と同じくらい「どこから支持を取るか」が問題になります。

ちょうどいい場所に梁があれば簡単ですが、当然そんな現場ばかりではありません。




既存の構造物、ワイヤー、金具を組み合わせて、商品を付けられる位置をつくっていく。


入口のハイボールガーデンで見たメッシュもそうですが、
今回の東京タワーでは、この「取付位置をどうつくるか」という考え方が特に参考になりました。


現場で「ここへ付けたい」と言われたときに、「それならこの金具とこの方法でいけそうです」と
すぐ考えられるようになると、提案できる範囲も広がります。

商品だけではなく、固定金具についてももう少し勉強しないと、と天井を見ながら思いました。




今回も結局、施工を見る視察になった



東京ミッドタウンから続けて見た今回の東京視察。



ひまわり、パラソル、ミスト、提灯、竹、キャンドル、イルミネーションと、使われているものはかなりバラバラでした。

それでも、近づいて見ていくと共通する部分があります。

どう固定するか。

どこから電源を持ってくるか。

昼間に見たときにどう見えるか。

装飾したい位置と、実際に固定できる位置がずれている場合にどうするか。



完成した写真を見るだけでは分からないところですが、実際のイルミネーション企画や施工では、
この部分を考える時間の方が長かったりします。



今回は「天の川イルミネーションを見に行く」というつもりで東京タワーへ行きましたが、
帰る頃には金具とワイヤーメッシュのことを考えていました。

ハイボールは飲めませんでしたが、その分、仕事にはちゃんと持ち帰れそうです。



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